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中学校理科2年生 1分野「エネルギー」

ジュール熱の実験「電熱線による発熱と電力の関係を調べる」

ジュール熱の実験
図1 実験装置

学習の目的
電熱線に電流を流した時に温めた水の温度変化と電熱線に流れる電流・電圧を記録し、発生する熱の量と電流のはたらきにはどのような関係があるか調べます。このとき、電熱線の種類を変えて電熱線の性質と熱の関係に注目します。また、発熱した電力の大きさと時間の関係を考えます。


学習の目標
電熱線に電流を流し、電熱線の電気エネルギーによって同じ量の水を温める実験を計画し実施します。
そのとき、次のような目標をもちます。
・電気エネルギーの大きさと温める時間の関係について、温度変化がどのようになるか調べることができます。
・電気エネルギーを「電力」といい、電熱線の種類を変えて温めて、電力の大きさと温度変化の関係を調べることができます。

センサを使う利便性
・温度と時間の関係を継続して計測できます。(標準設定 2回/秒)
・複数のカップを用意すれば、異なった条件で繰りかえし、同時にできます。

使用する製品
E31-8200-16 Go Direct ワイヤレス温度センサ GDX-TMP

用意するもの
測定器・・直流電流計、直流電圧計
試料・・・水(100㎖)
装置・・・電源装置(直流、交流)、鉄製スタンド、クリップ付き導線(8本)、ナイフスイッチ、発泡スチレンカップ(200㎖)、ビーカー(100㎖)、ガラス棒、ラボジャッキ、
加熱・・・ジュールの実験用電熱線3種 (18W-2Ω、9W-4Ω、6W-6Ω)

実験の手順
① 置き水を汲んで、室温と水の温度を同じにしておく
② 発泡スチレンカップに100㎖の水を入れる
③ 温度センサとパソコンをブルートゥースで接続する。センサの測定の設定を行う
④ 電源装置を立ち上げて電熱線とつないで回路をつくる。電圧を電熱線の定格仕様の(例として6V)に設定する
⑤ 直流電圧計、直流電流計を回路に入れる。接続するレンジは電圧が15V、電流が5Aにする
⑥ ナイフスイッチをオンにして、温度センサで測定を開始する
⑦ 所定の時間までガラス棒で休ませず、水をよくかき混ぜ、温度を均一にしながら加熱する

実験結果

図2 電熱線の発熱と温度変化

学習指導事例
中学2年生 理科 1分野 「エネルギー」の単元、「電熱線のから出る熱量と加える電力」の関係を取り扱う指導事例

鹿児島県の指導事例 「電熱線の発熱とワット数との関係を調べようⅠ」
  水を入れるカップを替えて、実験の変化を比べています。
静岡県の指導事例 「電気エネルギーと電力 電流による発熱 熱量 電力量」
  熱量と電力の関係の課題がありあす。

実験の様子

参考資料

●参考資料
実験5「電熱線の発熱と電力の関係」      「新しい科学」2       東京書籍  p268~p271
探究5「電熱線の発熱と電力・時間の関係」   「科学」2          学校図書  p174~p181
実験4「電流による発熱量」          「未来へ広がるサイエンス」2 啓林館   p241~p247
実験4「熱と電気エネルギー」         「自然の探究 中学理科」2  教育出版  p260~p266
実験5「電力と熱量の関係」          「理科の世界」2       大日本図書 p186~p191

●学習指導要領
中学校学習指導要領(平成29年度告示)解説 理科編  第2章理科の目標及び内容
(3)電流とその利用 (ァ)電流  ㋒電気とそのエネルギー p42~p43