エタノールが沸騰する温度の実験
学習の目的
エタノールが沸騰するまでの温度を測定して、沸騰する温度を調べます。また、沸騰している間の温度変化の特徴を調べます。
学習の目標
純粋な物質の場合、沸騰する温度が種類によって決まっていることを知る。また、純粋な物質が沸騰しているときは、加熱しても温度が変わらず一定であることを知ります。
実験では、常温から試験管に入ったエタノールを湯煎して加熱し、徐々に温度を上げ、およそ78℃に達するまで温度変化の様子を見ます。しばらく加熱しても温度変化しないことをから、沸点であることを観察して考察します。
センサを使う利便性
温度を測定した値をすぐにグラフにすることがでます。そして、現象をすぐに把握できます。
現象を負いながら班で見方・考え方をはたらかせることがきます。そのため、効果的に考えを深めることができます。
使用する製品
E31-8200-31 Go Direct 広範囲温度センサ GDX-WRT
F35-5040 鉄製スタンド G-fit
S75-8015-03 エタノール(99.5%) 500mL <危>
S75-1049 枝付試験管(温度計付)18NT
F35-6408 理科実験用ガスコンロ GS2-2000N
S75-3104-22 シリコン栓 No.2
用意するもの
計測 ・・・タブレットPC、熱電対温度センサ
試料 ・・・エタノール(99.5%)
装置 ・・・鉄製スタンド、枝付き試験管、穴あきゴム栓(2号)
加熱冷却・・・理科実験用ガスコンロ、網付きグラスウール、沸騰石、ビーカー(100ml×1ケ)試験管(1本)、ビーカー(300ml×1ケ)、ゴム管、ガラス管、試験管たて
安全 ・・・ゴーグル、ぬれ雑巾
実験の手順
① 鉄製スタンドに自在はさみでくわえて枝付き試験管取り付けます。
② エタノール(99.5%)を5mlぐらい集まったら、枝付き試験管に操ります。
③ 枝付き試験管にエタノールの液体を5mlほど入れて、沸騰石を2~3粒入れます。
④ 枝付き試験管に温度センサとゴム栓を装着します。
⑤ 水を入れたビーカー温めて、枝付き試験管を湯煎しながらあたためます。
⑥ 試験管に蒸発した気体を凝縮させ集めます。
⑦ 枝付き試験管を弱火でおおよそ10分ほど加熱します。
⑧ 温度の変化を時間とともに観察します。
実験結果
1. 試験管のエタノールの量にもよりますがおよそ5分~10分で、エタノールの温度変化を見ます。
2. ビーカーに水をくみ、湯煎で加熱してください。
3. 図2の事例では、10分経過までの温度変化です。
4. おおよそ78℃で温度に変化が見られません。5分経過したところで、沸点に達しています。
学習指導事例
中学1年生 理科 1分野「物質」の単元の指導事例
実験の様子
参考資料
実験6「エタノールが沸騰する温度」 「未来へ広がるサイエンス」1 啓林館 p184~p188
調べよう「エタノールの温度変化」 「新しい科学」1 東京書籍 p126~p129
やってみよう「温度変化をグラフで表そう」 「中学校 科学」1 学校図書 p115~p116
参考:「エタノールと水を加熱して温度の変化を調べる実験」 「自然の探究 中学理科」1 教育出版 p131
学習指導要領
中学校学習指導要領(平成29年度告示)解説 理科編 第2章理科の目標及び内容
(3)身の回りの物質 (ウ)状態変化、㋑物質の融点と沸点