鉄粉が酸素と反応して熱を発生させる変化
鉄が空気中で反応するとき、酸素が使われるかどうか、反応による酸素の濃さの変化を見る。その反応によって、熱が出る様子を観察する。反応が長く続く工夫も観察し考えることができる。
使用する製品
E31-8200-25ワイヤレス酸素センサ(Air) GDX-O2
E31-8200-16ワイヤレス電流センサGDX-CUR
用意するもの
鉄粉(300番)、食塩水、ろ紙、木炭粉、ガラス棒
三角フラスコ(200㎖)
(鉄粉と食塩水の代わりに簡易カイロを用いてもよい。)
実験の手順
センサーとアプリを接続しておきます。
①三角フラスコにろ紙でくるんだ鉄粉、食塩水、木炭粉を入れ、ガラス棒でかきまぜる。(簡易カイロの中身を代用してもよい)
②センサーの収集を始める。10分ほどで酸素が反応して、濃度が下がる様子が見える。酸素が十分に供給されないので、温度はあまり上がらないことを確かめられる。
③三角フラスコの口を開けると酸素が十分に入り、発熱を始めるので、温度センサをいれて温度を測る。
【発展・比較】
比較として、簡易カイロの中身を出さずにそのまま入れて反応を見る。
④簡易カイロの袋を切り取って、顕微鏡で観察して、つくりを観察する。
実験結果
①三角フラスコの大きさや試料の混ぜ方にもよるが、酸素の濃さが1%程度に下がる様子が見られる。
② ①の測定後、三角フラスコの口を開けると、酸素が入り発熱をする。条件によっては、10分余りでフラスコの表面温度が80℃程度まで上がる。試料が発熱すると、水蒸気が出て壁に水滴が見られる。
【発展・比較】
③簡易カイロの袋(不織布)を切らず、そのまま三角フラスコに入れて酸素の濃さを比較すると、①より下がり方が緩やかである。
④簡易カイロの袋(不織布)を観察すると、反応速度を適度に遅くする工夫がみられる。
およそ20%の酸素の濃さが、10分ぐらいで1%まで下がる様子も見られる。フラスコには水蒸気が出て壁に水滴がつく。
袋に入れないと、15分程度で80℃まで上昇することがある。(気温22℃)
簡易カイロ(不織布)40倍拡大。